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糖尿病と季節

「血糖値が高くなる季節はいつか?」
「血糖値が高くなる季節はいつか?」
ということを日本人の2型糖尿病患者さん約10万人を対象に検討した研究があります。
それによるとその季節は、「冬」だそうです。
どうして冬なのでしょうか?
特に年末年始の時期に血糖値が高くなる傾向にあります。
年末年始は、クリスマス・忘年会・正月・新年会と1年の中でも食の誘惑が多い時期です。
また、「冬」から連想する言葉に、「寒い」「こたつ」「みかん」「鍋」「おせち」「おもち」「お歳暮」等があります。
寒い時期に外で積極的に運動しようという気持ちも湧きにくく、外出する機会も減ります。
いざ外出する時は食にからんだイベント事が多いと思います。
さらに、年末年始はテレビ番組も豊富です。
日本人のこたつ・テレビ離れは進んでいるもののこたつでテレビを見ながら「みかん」や「鍋」を食べるスタイルはまだあるのではないかと思います。
正月には「おせち」と「おもち」が待っています。
「おもち」は血糖値を上昇させ、「おせち」は塩分過多からむくんで体重を増やす。
どんどん動きづらくなる。頂いた「お歳暮」もせっかくなので食べなくてはとなります。
先の研究では、特に正月時期の血糖管理が悪いとその後半年間の血糖管理も悪くなると示しています。
つまり、年始の心掛けが、その年の糖尿病の状態に影響すると言っても過言ではありません。
糖尿病・高血圧・脂質異常症の病気がある、身内にそのような病気をもつ方は、年末年始の食事のとり方を工夫しましょう。
普段よりも過食になることを前提に、「イベント前後で食事量を調整する」「正月は3日のみで終わらせる」など心掛けましょう。
その際には欠食はせず、きちんと1日に3食とることも大切です。
もう正月はすぎてしまいましたが、年度末の3月4月もイベントが多い時期です。
正月を失敗している方もここで諦めず今度こそは計画をたててはいかがでしょうか。
「YOU CAN DO IT」です。